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仙台育英涙も胸張る死闘/高校ラグビー
<全国高校ラグビー>◇5日目◇3日◇東大阪市・花園ラグビー場◇準々決勝
仙台育英(宮城)が12-31で大工大高(大阪第1)に敗れ、01年度以来5年ぶりの4強はならなかった。7-7で折り返した後半立ち上がりにトライとゴールを許したが、同8分にモールからNO8ナータ・リチャード(2年)が飛び込み一時は2点差まで詰め寄った。その後はBKの展開力とスピードに勝る相手に突き放されたが、優勝候補に最後まで粘りを見せた。
死力を尽くした仙台育英フィフティーンが、花園第1グラウンドで散った。泣き崩れる選手に、フッカー森太志主将(3年)の声が飛んだ。「下を向くな、上を向こう! 胸を張れ、泣くな!」。強烈なキャプテンシーでチームをけん引した男の目にも、涙があふれた。
前半は実力を発揮した。BK自慢の相手に、素早く強烈なタックルを浴びせた。丹野博太監督(41)は花園仕様だから、と戦術の明言を避けたが「ディフェンスがはまっていた」と狙い通りの戦いだった。攻撃ではFW陣がグイグイ押した。19分、モールで攻め込み反則を誘って認定トライ。平均体重で1キロ少なくとも、強さで上回った。
2点差まで追い上げた後半だったが、最後はスピードある相手BK陣に翻弄(ほんろう)された。森太主将は開口一番「すみませんでした」と声を上ずらせた。優勝が目標だった。自信もあった。「負けて悔しいけど、最高のメンバーで最高のパフォーマンスができた」と気丈に振る舞った。
リザーブの弟章太(1年)は「あこがれの存在」と高校日本代表の兄を見詰めた。日ごろから努力だぞ、としか声を掛けられない。兄は終了間際に「ヒビが入ったかも」と右肩を痛めても、それを見せることなくプレーした。「次は工大に勝ちたい。兄の分まで」と力を込めた。
「弟? (気持ちが)まだまだ。ラガーマンらしくなってほしいですね」と森太主将。ようやく笑顔をのぞかせた。帝京大に進学予定だ。「僕はもっと上のレベルを目指している。ひたむきさ、前に出る力。どこでも通用するプレーができるようになりたい。後輩たちは、この悔しさを忘れず花園で勝つ練習をしていってほしい」。それぞれの次のスタートが待っている。【清水智彦】
[2007年1月4日11時10分 紙面から]
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