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遠野2年ぶりの国立逃す/高校サッカー
<全国高校サッカー:高川学園2-0遠野>◇5日目◇5日◇さいたま市駒場スタジアム◇準々決勝
遠野(岩手)が、2年ぶりの国立切符を逃した。高川学園(山口)に0-2で敗れ、2年ぶり4度目の準決勝進出を果たせなかった。前半30分、後半23分と失点を重ね、持ち前のカウンター攻撃も不発に終わった。昨年度の盛岡商の優勝で、同じ岩手県勢として注目される中、4年連続県勢8強入りでプライドは保った。これで東北勢6校はすべて姿を消した。
こみ上げる感情を、遠野イレブンは抑えられなかった。試合終了直後こそ、毅然(きぜん)とした態度で応援席やベンチへのあいさつに回ったが、控室に入ると号泣。その声は、チームバスへとつながった。FW藤嶋洸(ひかる、3年)は「もっとシュートを打ちたかった」と声を震わせた。途中出場でFWに入ったDF佐藤隆博(3年)は「みんな頑張っていた。それだけです」と言葉を絞り出した。
遠野の守備陣が、その瞬間だけ後手に回った。前半30分、高川学園MF村上に左サイドを突破され、FW吉武とのパス交換についていけず先制された。後半は高い位置でプレスをかけ反撃を試みたが、逆に自陣のスペースを利用され、2失点目。同26分に長身DF佐藤を加えた3トップで攻めたが、ゴールは遠かった。DF菊池智史主将(3年)は「最後まで自分たちのサッカーはできたけど、相手の方がうまかった」と完敗を認めた。
試合後、そんなイレブンと、松田光弘監督(40)は涙目で握手した。「よくやってくれた。1年間苦しんできたチームなのに、よくここまで来たな」。05年度に監督就任。現在の3年生が1年生の時だ。それまでのスカウト活動ができず、この代はタレント不在といわれた。「たまたま来たいと言った選手が集まってきた代。だから、この代が3年生で、選手権で2勝したのは、すごく大きいと思う」。東北プリンスリーグで12チーム中10位、総体県予選準々決勝敗退などの屈辱から、持ち前の堅守とカウンター攻撃を磨き上げた。
2年ぶりの国立でのプレーは果たせなかったが、岩手県勢8強は4年連続で守った。盛岡商の昨年度優勝が偶然の産物でなかったことを、今回の遠野が示した。【柴田寛人】
[2008年1月6日12時37分 紙面から]
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