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TDK都市対抗Vの快挙の秘密迫る

- 優勝し、インタビューを受ける船木監督(5日、東京ドーム)
<戦いを振り返る(上)>
5日に幕を閉じた都市対抗野球で、TDK(にかほ市)が東北勢初の優勝という快挙を達成した。MVPの橋戸賞を獲得したエース野田正義投手(27)を筆頭に、チームスローガンである「戦う集団(全員野球)」を貫いた戦いだった。その戦いぶりを2回にわたって振り返る。
就任1年目で胴上げされた船木千代美監督(52)の采配が光った。選手起用がことごとく的中した。勝負どころでの代打、代走、リリーフと決断が速い。中継ぎ投手が好投すると、その流れを壊さないよう、辛抱強く続投させた。「たまたま。使った人たちが結果を残してくれただけ」と謙そんした。
選手の力量は実戦で見極めてきた。「例えば投手。ブルペンでは大体がいい球を放る。実戦で使って力量を測るんです」。球種、スピード、そしてメンタル。「私も投手出身ですから、精神的な面は試合でわかる。この投手は大舞台に強い、とか」とメンタル面を重視した。
準決勝で4回途中から3番手として起用、9回に1点を取られるまで好投した藤田剛士投手(24)を例に挙げた。「彼はムラがあるが、力はある」。7月上旬の東北2次予選では出場なしだが、同月末からの北海道大会4戦中3試合に登板。力を見ながら実績を積ませた。ドーム初登板でも不安はなかった。
「なんだかんだ言って、要は結果。チャンスは与える。そこで出す数字や結果で判断するようにしないとね」と厳しい。今大会、途中出場で結果を出した岩下昌史外野手(29)を準々決勝から、岡崎哲也内野手(28)を準決勝から先発で起用。岩下は「監督が代わってから、チームが伸び伸びしたというか、雰囲気が変わった。(交代が早いのは)シビアですけど」と選手を刺激していた。
補強選手も小町啓志遊撃手(27)高橋利信三塁手(31=ともに七十七銀行)と高倉啓司左翼手(27=岩手21赤べこ野球軍団)を全試合スタメン出場させた。所属チームで主軸というプライドを考えながら、結果を残す選手を使い続けた。シビアなだけではない。「奥山(幸保投手、32=七十七銀行)だけ出場させられなくて、本当に申し訳なかったと思っている」と気遣った。その姿も、選手に力を出させる要因の1つだった。【清水智彦】
[2006年9月8日12時52分 紙面から]
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