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本荘がV候補秋田商撃破/高校野球

秋田商を下し、優勝したかのように喜びを爆発させる本荘
秋田商を下し、優勝したかのように喜びを爆発させる本荘

<高校野球秋田県大会:本荘2-0秋田商>◇3日目◇17日◇グリーンスタジアムよこてほか

 秋田で波乱が起こった。第3シード本荘が、センバツ8強の秋田商を2-0で撃破した。左腕エース高橋佑輝(3年)が強力打線を5安打完封した。

 9回2死、あと1人コールが沸き起こる中、高橋が淡々と108球目を投じた。二塁に力のない打球が転がると、スタンドを埋めた約6000人の大観衆の悲鳴と歓声が交錯した。本荘が勝った。高橋は両手を広げてガッツポーズ。選手たちは「ヨッシャー」と次々に高橋の元へ駆け寄り、抱き合った。まるで優勝したかのように、喜びを爆発させた。

 相手強力打線を見事に封じた。高橋は「甘いところに入ると、本塁打になる。とにかく低めに投げるよう心掛けた」と話す。スライダー、カーブ、スクリューとさまざまな球種を駆使した。特に直球にはキレがあった。「初回に(2番の)工藤を三振に取ったとき、球が走っている」と自信を持った。三振は7個だったが連打を許さず、三塁を踏ませたのもわずか1度だけだった。

 最速138キロの、東北屈指の左腕だ。だが5月以降、調子を崩した。地区大会での疲労の蓄積があった。春季県大会準決勝で大曲工に打ち込まれ、1-9で敗れた。生命線とする球のキレが出ない。「スピードも133キロくらいが精いっぱいだった」と振り返った。

 悩み抜いた末に「初心に戻った」。6月中、投げ込みと走り込みを1日置きに行った。走り込みでは、冬場に行ったトレーニングを再開。近くの神社で200の石段を駆け抜けた。さらに校門までの約200メートルの上り坂、「桜坂」と呼ばれる道を1日10本、ダッシュし続けた。

 今月、キレは戻った。満を持しての大一番だった。「勝ったことはうれしい。でもここで浮かれたら次にやられてしまう。(秋田)商業のためにも気を引き締めないと」。栄冠は高橋の左腕にかかっている。【清水智彦】

[2006年7月18日12時11分 紙面から]


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