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大曲工初V!中邑気迫で10K/高校野球

7回表大曲工2死、門脇(中央)の勝ち越しのホームにベンチも大喜び
7回表大曲工2死、門脇(中央)の勝ち越しのホームにベンチも大喜び

<春季高校野球秋田県大会:大曲工6-2能代>◇最終日◇30日◇こまちスタジアム◇決勝

 秋田は大曲工が6-2で能代を下し春、夏、秋を通じ、初めて県制覇した。2-2の7回2死二塁、1番大川智康右翼手(3年)が中前に決勝打を放った。今大会4連投の中邑裕也投手(3年)が10奪三振で完投した。

 右翼に上がった飛球を、大川がガッチリつかんだ。500人を超える全校応援の歓声の中、エース中邑は軽く両手を挙げた後、ポンポンと2回グラブをたたいて喜びを表現した。「優勝した実感がその時は分からなくて…」と控えめな、初栄冠の瞬間だった。

 2-2の同点に追いつかれた直後だ。7回表2死二塁で大川が打席に立った。「気持ちで攻めていた。変化球を狙っていた」と外目のカーブを中前に運んだ。「自分は野球が下手。気持ちを出してプレーすることを心掛けた」と気迫が生んだ勝ち越し打だった。

 気迫なら、中邑も負けていない。「とにかく腕を振って、低めに投げる」と最速133キロの直球と縦横2種類のカーブで相手打線を翻弄(ほんろう)した。阿部大樹監督(35)も「中邑を中心に守りきったのが勝因」とたたえた。3戦連続完投にも中邑は「少し疲れがあるだけで、痛みなどはない」と力強い。

 昨秋から力を入れるウエートトレの効果もあった。月1度のトレーナーの助言のもと、コンディショニングを含めたトレーニングを専門的に行ってきた。「ケガも減ってきた」と阿部監督。中邑も「県内一ウエートをやってきた。下半身の使い方が秋に比べて良くなった」と話す。ダンベルを使ったインナーマッスルのケアも欠かさず行う。

 年明け、チーム目標として「常全楽熱(じぜらね)野球」を掲げた。「常に全員、全力で楽しく熱く」との意味を持つ造語だ。練習前には、必ず「じぜらね!」と合言葉のようにかける。佐藤慎吾主将(3年)は「試合前もみんなの口から出るようになった」。気持ちを1つに、全力を尽くした優勝だった。【清水智彦】

[2006年5月31日10時39分 紙面から]


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